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植物になんらかの症状が確認され、病気にかかっている事が明らかになったときには被害が広がっていると言えます。そうなってから植物を元の状態に復活させることは難しくなります。一度病気にかかった植物は被害を最小限に抑えるため早いうちに取り除き処分することが望ましいです。普段から植物の変化をよく観察し、病気にかかりにくい強い丈夫な株に育てておきたいです。加えて予防に務めることが何より大切です。
  • 季節に応じた庭木の消毒を承ります
  • 病害虫の予防ご相談ください
参照   Q26 農薬などの散布をお願いした時の洗濯物やペットの事が心配です。
→ A26
質疑 Q/A     Q33 庭木の消毒だけお願いできますか?  → A33 はい。できます。
病害名 主な発生時期 症状 防除法
黒星病くろほしびょう 1年を通して雨が多い時期に発生しやすい バラに多く見られ、葉に黒い円形の斑紋ができ、やがて落葉し株の勢いが衰える。ミニの系統には必ずと言っていいほど被害があります。 サプロール乳剤、マイローズ殺菌スプレーなど
褐斑病かっぱんびょう 5~10月 野菜・果樹・花木・庭木・草花・鉢花・水草などのあらゆる植物、温室や室内の植物も被害が見られる。葉の表面に小さな淡褐色の斑点ができ、だんだん大きくなって下葉から枯れていく。 ダニコール1000、オーソサイド水和剤、トップジンMゾル散布
炭疽病たんそびょう 4~10月 葉に発生した場合は円形の病班の中心に穴があいたり、黒いツブツブができます。葉・茎・花・果実さまざまな場所にできます。 エムダイファー水和剤で保護殺菌、サンボルドーなど散布
べと病  3~6月、9~
11月
葉に汚れのような不規則な紋が発生し次第に大きくなる。通風が悪い場所での湿度の高い環境や、時期が発生しやすくしたり、窒素質の肥料の与えすぎや連作も原因や悪化の要因です。 オーソサイド水和剤、サンボルドーなど散布
斑点病はんてんびょう 4~10月 葉に褐色や灰色の斑点状の病班ができ、しだいに拡大していく。生育不良になったり落葉したりします。 マンネブダイセン500倍液、ベンレート水和剤2000倍液など。冬季石灰硫黄合剤散布
灰色かび病はいいろかびびょう 3~11月 やや温度が低い多湿時に発生。葉・茎・蕾・花弁の柔らかいところにカビがはえ、腐らせる。繁殖力を増し猛威を振るうこともある。 ベンレート水和剤、ダニコール1000倍液を散布
葉枯病はがれびょう 6~10月特に湿度の多い時期 葉に黒褐色や赤褐色の病班が発生し、次第に大きくなっていきます。 トップジンM
菌核病きんかくびょう) 3~5月
9~11月
20度以下の低温時に茎に発生する事が多い病気です。糸状のカビがはえ、腐敗したり枯れたりする。菌核は土壌伝染や空気感染でも被害が広まるので、感染した株はすぐに引き抜いてしまうこと。 ベンレート水和剤など
うどんこ病  4~11月 若い葉や茎の表面にうどん粉をまぶした様に白いカビがびっしりはえます。被害葉は奇形することもあります。日照不足や通風が悪い、高温多湿などの環境で発生しやすい病気です。 カリグリーン、モレスタン水和剤など散布
さび病 3~6月
8~11月
葉に小さなイボ状のカビがはえる。黒色や黄白色、オレンジ色や褐色などの金属が錆びた様な表面になっています。イボ状の薄皮が破れて中から錆のような粉が飛びます。 エムダイファー水和剤で予防殺菌
もち病  5月前後に発生することが多い 葉がもちを焼いた様に膨れ、ピンク色をしている。やがて黒褐色になり、腐る。被害が発生している葉は早めに摘み取って処分します。 銅水和剤500倍液、冬季石灰硫黄合剤散布
赤星病(あかほしびょう) 春から初夏にかけて発生4月に雨が多いと多発しやすい ぼけ、りんご、なしの主な病害でで注意が必要です。葉の表面に丸い円形状の小さな斑点ができます。葉裏には毛ばだった病班が出ています。 オーソサイド水和剤で消毒
軟腐病なんぶびょう 4~10月 傷口や切り口などから細菌が入り込み、導管部で菌が繁殖します。養分や水分を阻害するため地際部が枯れて悪臭を放つ。 ストマイシン液剤などで防除
ブラウンパッチ病  梅雨の時期に多い 芝生に見られる病気です。円形の模様のようなものができ、外側から枯れてくる。 オーソサイド水和剤で消毒
立枯病たちがれびょう 4月~10月頃 発芽後すぐ、定植後の生育初期に株の勢いが衰えて、しおれてくる。茎の地際から侵されることが多いです。土壌伝染する病気です。予防として植え付け時に種子や苗、土壌の消毒をしておくことが大事です。 ダニコール1000倍液を散布
根頭癌種病こんとうがんしゅびょう 春・秋の植え替え時に感染することが多い ナシ・モモ・クリ・カキなどの果樹、バラ・サクラ・ツバキ・フジ・ヤナギなどの花木が被害が多い。地表近くの茎や幹にコブができ、次第に大きくなり腐っていく。生育が著しく悪くなります。細菌が傷口や接ぎ木部分などから入り込み感染します。株の入手時に傷やコブがないかよくチェックします。 コブの部分をきれいに切り取り、焼却。10月~12月の低温期に移植する。
すす病 4~10月の害虫の繁殖期に多い 小害虫の排泄物が原因でカビが発生し、繁殖する2次被害です。葉や茎、 枝、幹などがすすのようなカビで真っ黒になります。 アブラムシ、カイガラムシの駆除を行う。オルトラン水和剤、アクテリック乳剤などの殺虫剤を散布。冬期ならマシン油乳剤の40から60倍液を散布。
白紋羽病しろもんばびょう  4~10月 樹木に多く見られ、地下の根が侵されます。白い糸状のカビが主に根にはえ、葉が色褪せたり、生育が衰え枯れてきます。土壌病害の1つです。 完全に樹を枯らせ、しかも圃場全体に広がっていく。有力な農薬や対策がないが、病状の見られる、またはすでに寄生しているであろう樹のまわり(半径3m程度)を深さ30cm程度、冠状に掘ります。これで、 病害菌の伝染を防ぎます。予防と、良質の完熟堆肥を施用することが大切。
ウメ輪紋病うめりんもんびょう 5~6月頃に病徴がはっきり現れる

モモやスモモでは、葉に退緑斑点や輪紋が生じるほか、果実の 表面に斑紋が現れる。ヒトや動物に感染しない 。

ウメでは、葉に退緑斑点や輪紋が生じるほか、花弁にブレーキング症状(斑入り症状)が現れることもある。

アブラムシの防除の徹底、感染樹の除去、無病健全な苗の使用。

松の病害

病害名 主な発生時期 症状 防除法
マツ赤班葉枯れ病まつせきはんはがれびょう 夏〜秋頃 始めは葉に小褐点が発生し、徐々に暗赤褐色の斑点模様になる。そのまま越年することが多く、病班の中心が黒点ができる。病斑部から褐変し枯れる。被害にあった葉からの伝染源で広がる。 アカマツ・クロマツなど 銅水和剤の500倍液、マンネブダイセンの500倍液などを月に2回程度散布する事で病原を防ぐ
マツ多芽病まつたがびょう芽状てんぐ巣病がじょうてんぐすびょう 春〜 主に生育不良の株に発生しやすい。1カ所から多数の芽が出てくるが、伸長しない事、そのまま開かないで終わってしまう事が多い。樹体が枯れることはない。 原因ははっきりしていないので方法は特にありませんが、伝染病ではないので農薬などを使用できません。気になる場合は切り取ります。
マツ葉ふるい病まつばふるいびょう 初夏〜秋頃 前年発生した葉が徐々に淡黄褐色〜灰褐色に変わってくる。やがて落葉してしまう。発病が著しい場合には葉の色が一見して悪くなります。赤斑葉枯病と初期の症状が似ていますが、葉ふるい病は葉に黒色の横縞が入るので区別ができます。冬期に寒風のよく受ける場所などで多く見られます。 有機質の不足したやせた土地での発生が多いので堆肥・魚粉・油粕・大豆粕などの有機肥料を施し、樹勢の回復に努める。落葉したものも伝染源となるので回収し焼却します。銅水和剤の500倍液、マンネブダイセンの500倍液などを6月頃から9月頃まで月2回程度散布しておく。
マツこぶ病 9月上旬〜11月上旬頃 枝や幹に球形のこぶをつくります。大小様々な大きさのこぶができ、表面に亀裂があります。12月から2月にこの亀裂から飴色のような粘液を出し、4月から5月には黄色の粉状の胞子を飛散します。コナラやクヌギなどの葉に胞子が伝染し9月から10月頃再び胞子がマツに戻って被害を広げます。 病原菌はマツ、ナラ、クヌギ類に往復して発生するのでこれらの樹のないところで丈夫な樹体に育てる様にする。被害の樹体は早期に除去することです。9月から11月頃にマンネブ剤500倍液を4回散布し防除します。
すす病 上記参照 
さび病 上記参照